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ようちえんにいれてください [子育て]

「幼稚園ほんっとに楽しいんだよ!」と、パンツにおしっこをもらして笑っているこどもに力説する。パンツを替えながら、私は心の中で焦っていた。

10月。幼稚園の受験が迫っていた。いろいろ悩んだ末、自分の卒園した幼稚園だけのことを考えることにした。園バスも延長保育もなく、毎日お弁当という、母親泣かせのところ。ただ、園庭が広いし、私自身、良い思い出しかない。卒園式には号泣したのを覚えている。

「出てください」と説明会で言われていた運動会の未就園児の競技に行ってみると、すでに定員以上の親子がいた。落とされる子が出るということだ・・・焦る親の気も知らず、こどもはお兄さんお姉さんのお遊戯を大いに楽しんでいた。(「エビカニクス」のあと司会の先生が「今日は、ごほうびにエビやカニを食べさせてあげてください」とアナウンスしていた。それをこどもは覚えていて、夕飯時に私に言った。なんたる食いしん坊か!)

ようちえんはたのしいところなんだ!とすり込んだところで、面接の日程に合わせて夫が帰国してくれた。鎮痛剤で日々をやりすごしている私には救世主だ。小雨の降る寒い朝、願書を出しに受付2時間前に並んでもらったところ、南国帰りの夫はしもやけになってしまった。


そして次の日、幼稚園の面接へ。みれば、みごとに皆さん紺、黒スーツ。私だけが違う色で、ああ、これで落とされたらお母さんの服装のせいだよ・・・今後紺のスーツなんて着ることないと思ったから買わなかったんだよ・・・ごめんよ・・・と思っていたところ、夫がこんな話をしてくれた。

「入社式の時の俺がまさにそうだった。周りは全員黒、紺のスーツ。俺だけ目立ってた。『何か質問がありますか』と壇上から聞かれたときに真っ先に手を挙げた。こういう時びびったら負けだ」

そんな言葉に視界がぼやていると、番号が呼ばれた。

こどもはこどもたちだけで、先生と面接。主にリズム体操のような、体の動きを見ていた模様。ブロック遊びや、「これなんだ?」のような応答もあったとのこと。

夫と私は園長先生と面接。面接室から出ると、こどもが手にお土産を持ってにやにやにやにやして待っていた。

ああ、よかった。と思った。託児所にたまに預けていたせいか、親と離れることに慣れていてよかった。リトミックの教室に行ってジャンプできるようになっていてよかった(同じ学年の子ができることを見せてもらっていてよかった)。明るい性格でよかった。人が好きでよかった。


無事に4月から幼稚園に通えることになりました。

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